寄与分の具体的な計算方法
遺産分割の際には、どうやって計算するのか?
・まず、「寄与分」を相続財産からマイナスします。このマイナスした後の財産を「みなし相続財産」と言います。
・次に、「みなし相続財産」を基礎に、各相続人の相続分を算定します。遺言で相続分の指定がなければ、法定相続分で割ることになります。
・最後に、寄与者だけ、「寄与分」の分を自己の相続分にプラスします。
では、具体例を見てみましょう。
具体例
たとえば、相続人が配偶者Aと子供BC2人の3人で、相続財産が5000万円、子供Bの寄与分が相続財産の20%だった場合
まず、寄与分の1000万円(5000万円×0.2)を相続財産から差し引いて、
5000万円-1000万円=4000万円がみなし相続財産です。
次に4000万円を法定相続分で割ると、
A → 2000万円 (4000万円×0.5)
B・C → 1000万円 (4000万円×0.25)
となります。
最後に寄与者Bは寄与分1000万円を足すので、その結果それぞれの相続分は、
A → 2000万円
B → 2000万円 (1000万円+寄与分1000万円)
C → 1000万円
ということになります。
寄与分をめぐるトラブルの解決
「寄与分」を決めるには、相続人全員で話し合いをする必要があります。
話し合いでまとまらない場合は、家庭裁判所の調停・審判という手続を利用します。
寄与分の算定は、上記のように、とても難しい問題ですので、弁護士などの専門家に相談しましょう。
掲載日:2012年5月6日