遺産の評価時期(遺産評価の基準時)、特別受益の評価の基準時、遺留分算定の基礎財産の基準時
1 遺産の評価時期(遺産評価の基準時)
遺産を具体的に分配する際の財産の評価は、遺産分割時を基準とします。
つまり、相続開始から、遺産分割までの間に、遺産を構成する財産の価値(時価)に 変動があった場合には、具体的に遺産分割をする時点の価値で、分配することになります。
2 特別受益の評価の基準時
特別受益の評価は、相続開始時を基準とします。
つまり、過去になされた贈与であっても、その贈与された対象物の価値を 相続時の価値に評価し直して(物価の変動や地価の変動などを反映)、 特別受益の額として算定することになります。
(大阪高決昭和58年6月2日)
3 遺留分算定の基礎財産の評価基準時
遺留分算定の基礎となる財産の評価は、相続開始時を基準とします。
(最判昭和51年3月18日)
掲載日:2012年5月7日